ここが違う!有機栽培米
有機栽培の認証基準は、2年以上農薬・化学肥料を使用していない田んぼで栽培されたお米ということで、普通の無農薬栽培を長年続ければ良いと思われていますがちょっと違います。
自然本来の力を発揮させる栽培方法なので、その自然界にもともと存在している微生物や有用菌などを育むために化学合成物質を使用せず、餌となる有機質資材を肥料として使う栽培方法です。
お米ができるまで
使用する肥料について
普通の稲の場合、肥料は田植え時に1回のみですが、高山農園の有機栽培米は3回肥料を散布します。
秋に土壌生物の餌となる肥料をまいて、微生物を活性化させ土を豊かにします。田植え時の肥料は稲の生長と雑草を抑制するための肥料です。さらに、穂が出る前にミネラル肥料を散布し、お米に旨みを与えます。
化成肥料と比べると効率が悪く手間もかかりますが、自然を育む大切な作業です。
自然に近い栽培方法
稲の苗作りは作業がしやすいようにビニールハウス内の乾いた場所でやるのが普通ですが、高山農園では水の中で苗を育てます。
”水稲”と言われるように、稲は水の中で育つのが普通なので、できるだけ初期の頃から水に浸けて自然環境に慣らしてやります。
こうすることで、太いしっかりとした苗になり、病害虫にも負けないような稲に育ちます。
田植えのポイント
病原菌はジメジメしたところを好み、虫は自分の姿が見えにくい影になる場所に付きます。また、旨み(デンプン)がたくさん詰まったお米にするためには、しっかりと陽にあてて光合成をさせてやらないといけません。
田植のポイントは、植える間隔を広くすることです。大きな穂になるので収量もあまり変わらず、病気にもなりにくく、おいしいお米ができます。ちょっとしたことですが、大切なポイントです。
田植え後の管理
田んぼの周りには、水が流れていかないようにするための堤防(畔:アゼ)があります。土でできている堤防なので当然ながら草が生えます。
雑草は刈らないと病原菌の温床、害虫の巣になるので伸びたら刈るを収穫まで繰り返します。
真夏の作業なので稲作で一番たいへんですがどうしても欠かせません。
収穫
真夏の炎天下は稲にとっても過酷な環境です。暑いと疲れてしまい、玄米に貯めるはずのデンプンを自分のために使ってしまいます。それを回避するために、高山農園では通常の田植え時期よりも1ヶ月近く遅く田植をしています。
お盆過ぎのやや涼しくなった時期に出た穂はゆっくりと時間をかけて成熟していきます。
普通の稲作は田植えから稲刈りまでですが、高山農園の有機栽培米はこうして前年の秋から約一年をかけて出来上がります。
これが高山農園の有機栽培コシヒカリです。


